靴ずれが起きる原因
靴ずれの予防法
靴ずれになってしまったら
モイストヒーリングによるキズの手当て
靴ずれが起きる原因
▲靴ずれのキズのイメージ
靴ずれは、新しい靴を履いたとき、自分の足のサイズと合っていない靴を履いたとき、また慣れない靴を長時間履いたときなどに起きることがあります。足首や、足の指の甲側、また外反母趾などにより、でっぱっている部分が靴ずれになることがあります。
症状としては、靴と皮膚の摩擦による皮むけや、水ぶくれが挙げられます。
靴ずれの予防法
靴ずれは、いったん起きると痛みが続いてつらくなるため、未然に防ぐことが大切です。 靴ずれを予防するために、以下のような方法が考えられます。
足にフィットする靴を探す
新しい靴を検討する際には、自身の両足のサイズを計測し、購入前に試し履きをしましょう。靴のブランドによって、サイズが微妙に異なることがあるためです。
靴下でクッションを作る
靴下やストッキングを履くことで、靴と足の間にクッションができ、靴ずれを予防できる可能性があります。また、運動で足が汗ばむ場合は、湿気を逃しやすい靴下や、2重構造の靴下を選ぶと良いでしょう。
靴ずれ対策用の商品を活用する
インソール
足を靴にフィットさせてくれるインソールを使うことで、歩行時に靴の中で足が滑りにくくなり、靴ずれ予防に繋がります。
靴用パッド
靴の中に、クッションとなるようなパッドを貼ることで、靴ずれを防げる可能性があります。かかと、足の甲、つま先用など、様々な製品が発売されているので、靴ずれが起きやすい位置によって、使い分けると良いでしょう。
シューストレッチャー
靴のサイズがやや小さいとき、形が合わないときには、靴の内側を広げ、靴の大きさを調整するための道具を使うと良いでしょう。
靴ずれ保護用製品を使う
靴ずれになる前に、靴ずれを未然に防ぐ保護用バッドを貼ることもおすすめです。保護用パッドが、靴ずれの原因となる靴の圧迫や摩擦から足を保護します。
靴ずれになってしまったら
皮がめくれたり、やや出血している場合
患部を保護してくれる救急ばんそうこうや、靴ずれを保護し、痛みをやわらげながら治す、治癒タイプのばんそうこうを使用することをおすすめします。
水ぶくれが破れた/破ってしまった場合br /> もし水ぶくれが破れて、皮がむけて赤くなっている場合には、十分に洗浄したあと、救急ばんそうこうで保護し、患部を清潔に保ってください。
靴ずれが治りかけているときに、また靴ずれを起こすと、生まれ変わりかけていた肌が傷つけられ、色素沈着によって黒ずみも悪化していきます。一度靴ずれができてしまったら、完全にキズが治るまではなるべく新しい靴は履かないようにしたり、パッドやインソールで足と靴の摩擦が起きない環境を作ったりするなどの心がけも大切です。
「モイストヒーリング(湿潤療法)」 によるキズの手当て
ひと昔前は、「キズは消毒して、乾かして、かさぶたを作って治す」というドライヒーリングの考え方が主流でした。しかし近年では、ヒトが生来持っている自然治癒力に着目した、「キズをしっかり覆い、潤い(体液)を保ってきれいに治す」、モイストヒーリングというキズケアが一般的になってきています。
キズを負うと、キズ口から体液(滲出液)が浸み出してきます。この中には、キズ口の異物や雑菌、不要となった組織を排除するための因子、またキズをきれいに治すための因子などが含まれています。モイストヒーリングでは、キズを治すための成分が含まれた体液(滲出液)でキズ口が覆われるため、体液を拭き取ったり、ガーゼに吸わせて乾燥させてしまったりするよりも、治癒のスピードは比較的早くなります。
また、キズが早く治る以外にも、乾燥を防ぐことにより痛みを軽減することができたり、かさぶたを作らないことでキズあとが残りにくくなったりすることも、モイストヒーリングのメリットです。
参考文献
Johnson & Johnson Consumer Inc. (2017) 3 Keys to Preventing Blisters.
https://www.healthyessentials.com/wellness-solutions/how-to-prevent-blisters